《戦旗/Banner(KTK)》でも大丈夫な話
2014年10月21日 TCG全般 コメント (3)より正確にはリミテッドでマナバランスを《戦旗/Banner(KTK)》に頼っても良いデッキタイプの話。
SHUさんのところでちょろっと《戦旗/Banner(KTK)》の話が出ていて、俺もコメントしたかったのだが、かなり長くなってしまいそうだったので自分のところに書く事にした。以前に
http://wenmin0624.diarynote.jp/201409112121278767/
で書いたように《戦旗/Banner(KTK)》をマナ供給源とみなせればデッキ構築は格段に楽になる。
しかし《戦旗/Banner(KTK)》自体が3マナと設置に1tを要する事でデッキのスムーズな動きを阻害する事、また多くはスペルスロットを圧迫する事などから野放図な採用は出来ない。
例えばマルドゥやジェスカイの様なアグロ志向のクランは3→5のマナジャンプによって受ける恩恵よりも3t目に盤面に影響をしないアクションをするデメリットの方が大きい。
だが、だからこそ《戦旗/Banner(KTK)》は土地と比較してかなり安くピックする事が出来るのだ。
安くピック出来る事が《戦旗/Banner(KTK)》の最大のメリットである。
加熱気味の土地ピック競争を離れ、代わりに堅実なカードが確保出来る意味は大きい。
では実際にはどの様なデッキで運用可能なのか見ていこう。
上記は全体除去2枚入りのコントロール。
1-1《対立の終結/End Hostilities(KTK)》から1-2《消耗する負傷/Debilitating Injury(KTK)》を拾って白黒方面に。
その後、緑の流れが比較的良くアブザンを選択した。
通常のデッキであれば3t目《アブザンの戦旗/Abzan Banner(KTK)》はかなり弱めの動きであるが、4t目に《対立の終結/End Hostilities(KTK)》がプレイ出来るとあれば話は違う。
もちろん毎回そんな動きが出来るわけではないから、2t目にそれなりに動きが出来る構成であり、3t目に《アブザンの戦旗/Abzan Banner(KTK)》を置く動きを助けている。
対戦結果は最後に負けて2-1。
次はスゥルタイ。
これはマナベース的に充実しすぎてて《スゥルタイの戦旗/Sultai Banner(KTK)》要らないっすね・・・。
それでもデッキ的にマナの延ばし先が強い事、4t目に《スゥルタイの戦旗/Sultai Banner(KTK)》設置からの《消耗する負傷/Debilitating Injury(KTK)》で相手の3t目に対応出来る事、中盤以降に探査で《スゥルタイの戦旗/Sultai Banner(KTK)》を設置したターンの遅れを取り戻せる可能性を考えると例として挙げても良いかなと思った。
《ラッパの一吹き/Trumpet Blast(KTK)》や《戦場での猛進/Rush of Battle(KTK)》を擁した赤白or白黒系のアグロが強力な環境で、それら必殺技を持たないデッキを志向する事がそもそも正解から遠いと言う話はあるにしても、許容人数と言うものがあり、ミッドレンジ的な緑黒or緑青系統の逃げ道を持っておくと言うのも意味があるだろう。
ここからは《戦旗/Banner(KTK)》とは関係のない話になるが、リミテッドにおいて的確に自分のデッキを評すると言うのは難しい事である。
まず遊戯の特性からデッキとは一期一会であるし、その卓もまた一期一会なのだ。
また特に働きかけたりしない限り、卓内の状況、各プレイヤーのそれぞれのデッキを知る事はないし、MTGにおける「デッキの強さ」は相対的なものであるから、それらを知る事なしにデッキの強さを測る事は出来ない。
それぞれのピックの選択、そこから出力されるプール。それを使った構築。
さらにはそれをプレイする事が重なり、比較的状況再現が可能なスタンダードなどの構築フォーマットと比較すると、リミテッドにおける「有意義な反省」のいかに困難な事か。
確かに一期一会である事の楽しさはあるにしても、再現性の無さから来る技術練磨の難しさがリミテッドの特徴とも言えるのではないか。
しかしながら「勝ちたいのならば考え続ける事」はフォーマット問わず言える事であり、なればこそそれを楽しむ事が上達への道ではないだろうか。
SHUさんのところでちょろっと《戦旗/Banner(KTK)》の話が出ていて、俺もコメントしたかったのだが、かなり長くなってしまいそうだったので自分のところに書く事にした。以前に
http://wenmin0624.diarynote.jp/201409112121278767/
で書いたように《戦旗/Banner(KTK)》をマナ供給源とみなせればデッキ構築は格段に楽になる。
しかし《戦旗/Banner(KTK)》自体が3マナと設置に1tを要する事でデッキのスムーズな動きを阻害する事、また多くはスペルスロットを圧迫する事などから野放図な採用は出来ない。
例えばマルドゥやジェスカイの様なアグロ志向のクランは3→5のマナジャンプによって受ける恩恵よりも3t目に盤面に影響をしないアクションをするデメリットの方が大きい。
だが、だからこそ《戦旗/Banner(KTK)》は土地と比較してかなり安くピックする事が出来るのだ。
安くピック出来る事が《戦旗/Banner(KTK)》の最大のメリットである。
加熱気味の土地ピック競争を離れ、代わりに堅実なカードが確保出来る意味は大きい。
では実際にはどの様なデッキで運用可能なのか見ていこう。
タルキール覇王譚ドラフト
6 《森/Forest》
5 《平地/Plains》
3 《沼/Swamp》
1 《花咲く砂地/Blossoming Sands》
1 《磨かれたやせ地/Scoured Barrens》
2 《アブザンの戦旗/Abzan Banner》
1 《ジェスカイの学徒/Jeskai Student》
1 《アイノクの盟族/Ainok Bond-Kin》
1 《高地の獲物/Highland Game》
1 《荒野の後継者/Heir of the Wilds》
1 《射手の胸壁/Archers’ Parapet》
2 《遠射兵団/Longshot Squad》
1 《塩路の巡回兵/Salt Road Patrol》
1 《雪花石の麒麟/Alabaster Kirin》
1 《アブザンの戦僧侶/Abzan Battle Priest》
1 《サグの射手/Sagu Archer》
1 《松歩き/Pine Walker》
1 《血蠅の大群/Swarm of Bloodflies》
1 《アブザンの先達/Abzan Guide》
1 《わめき騒ぐマンドリル/Hooting Mandrills》
1 《古き者どもの報復/Retribution of the Ancients》
1 《消耗する負傷/Debilitating Injury》
1 《ラクシャーサの秘密/Rakshasa’s Secret(KTK)》
2 《苦々しい天啓/Bitter Revelation》
1 《対立の終結/End Hostilities》
1 《砂塵破/Duneblast》
上記は全体除去2枚入りのコントロール。
1-1《対立の終結/End Hostilities(KTK)》から1-2《消耗する負傷/Debilitating Injury(KTK)》を拾って白黒方面に。
その後、緑の流れが比較的良くアブザンを選択した。
通常のデッキであれば3t目《アブザンの戦旗/Abzan Banner(KTK)》はかなり弱めの動きであるが、4t目に《対立の終結/End Hostilities(KTK)》がプレイ出来るとあれば話は違う。
もちろん毎回そんな動きが出来るわけではないから、2t目にそれなりに動きが出来る構成であり、3t目に《アブザンの戦旗/Abzan Banner(KTK)》を置く動きを助けている。
対戦結果は最後に負けて2-1。
次はスゥルタイ。
タルキール覇王譚ドラフト
6 《森/Forest》
5 《島/Island》
3 《沼/Swamp》
2 《ジャングルのうろ穴/Jungle Hollow》
1 《華やかな宮殿/Opulent Palace》
1 《スゥルタイの戦旗/Sultai Banner》
2 《射手の胸壁/Archers’ Parapet》
2 《煙の語り部/Smoke Teller》
1 《高山の灰色熊/Alpine Grizzly》
2 《僧院の群れ/Monastery Flock》
1 《牙守りの隊長/Tuskguard Captain》
2 《遠射兵団/Longshot Squad》
1 《松歩き/Pine Walker》
1 《スゥルタイのゴミあさり/Sultai Scavenger(KTK)》
2 《長毛ロクソドン/Woolly Loxodon(KTK)》
2 《消耗する負傷/Debilitating Injury》
1 《ラクシャーサの秘密/Rakshasa’s Secret(KTK)》
1 《苦々しい天啓/Bitter Revelation(KTK)》
1 《死の激情/Death Frenzy》
1 《大蛇の儀式/Rite of the Serpent》
1 《宝船の巡航/Treasure Cruise》
1 《死の投下/Dead Drop》
これはマナベース的に充実しすぎてて《スゥルタイの戦旗/Sultai Banner(KTK)》要らないっすね・・・。
それでもデッキ的にマナの延ばし先が強い事、4t目に《スゥルタイの戦旗/Sultai Banner(KTK)》設置からの《消耗する負傷/Debilitating Injury(KTK)》で相手の3t目に対応出来る事、中盤以降に探査で《スゥルタイの戦旗/Sultai Banner(KTK)》を設置したターンの遅れを取り戻せる可能性を考えると例として挙げても良いかなと思った。
《ラッパの一吹き/Trumpet Blast(KTK)》や《戦場での猛進/Rush of Battle(KTK)》を擁した赤白or白黒系のアグロが強力な環境で、それら必殺技を持たないデッキを志向する事がそもそも正解から遠いと言う話はあるにしても、許容人数と言うものがあり、ミッドレンジ的な緑黒or緑青系統の逃げ道を持っておくと言うのも意味があるだろう。
ここからは《戦旗/Banner(KTK)》とは関係のない話になるが、リミテッドにおいて的確に自分のデッキを評すると言うのは難しい事である。
まず遊戯の特性からデッキとは一期一会であるし、その卓もまた一期一会なのだ。
また特に働きかけたりしない限り、卓内の状況、各プレイヤーのそれぞれのデッキを知る事はないし、MTGにおける「デッキの強さ」は相対的なものであるから、それらを知る事なしにデッキの強さを測る事は出来ない。
それぞれのピックの選択、そこから出力されるプール。それを使った構築。
さらにはそれをプレイする事が重なり、比較的状況再現が可能なスタンダードなどの構築フォーマットと比較すると、リミテッドにおける「有意義な反省」のいかに困難な事か。
確かに一期一会である事の楽しさはあるにしても、再現性の無さから来る技術練磨の難しさがリミテッドの特徴とも言えるのではないか。
しかしながら「勝ちたいのならば考え続ける事」はフォーマット問わず言える事であり、なればこそそれを楽しむ事が上達への道ではないだろうか。
コメント
仰る通り、たらればを考えても自分の選択が正しかったのかどうか確認するすべがほぼなく、ドラフトの上達は難しいですな。
最善の手を尽くしてなお負けるのがカードゲームなので、負けた要因の分析も正しく行うのは難しいやも。
内省だけでは判断を誤りそうで、まずは情報交換が重要かなと思いました。
《大蛇の儀式/Rite of the Serpent(KTK)》とか《死の投下/Dead Drop(KTK)》とかで使って、そのあとでドローするイメージ。
あと件のジェスカイは、果敢しながら2マナ構える動きをするためか、結構入ってる気がします。
ありがとうございます。
なんで負けたかの切り分けって難しいんですよね。
結果が出た後だと、それを受けてのバイアスがかかっててなお更。
あーでもないこーでもないって話は面白いと思うので、ぜひ情報交換しましょう!
>だうとさん
デッキの速度とかド3色かどうかってのも関わってくると思いますが、使える/使えないは別にしても積極的にマナカウントはしたくないですよね。設置に3マナかかりますし。
個人的にはジェスカイも赤白or赤白系のビートデッキなので《ジェスカイの戦旗/Jeskai Banner(KTK)》は敬遠してましたが、確かに2マナ立てるアクションはあるし果敢はあるしで入れても良いかもですね。