自分のMTG歴を振り返る:テンポ編
2012年5月10日 TCG全般 コメント (2)前回のエントリに関するコメントで、MTGWikiからの出典があったので、技術的な事に関しても網羅してんのか、すげーなと思って閲覧。
俺は個人的にテンポ狂いと言っても過言ではないほどテンポと言う言葉に敏感であり、やはりMTGWikiでもテンポについて調査せねばなるまいと思って検索してみた。
その結果Wikiの記述では若干物足りないと言うか、参考の欄に「僕が見る構造―テンポへのガイド」が掲載されているにも関わらず、ビートの概念に関する記述が抜け落ちていたり、タイム・アドバンテージとテンポ・アドバンテージは違う概念であると書いてあるが、タイム・アドバンテージの項を参照すると、テンポアドバンテージと一部重なると書いてあるため、分かりにくくなっている。
少なくともMTGWikiに書いてある通りに解釈すると《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》や《不毛の大地/Wasteland(TMP)》ではテンポ・アドバンテージを得られないと言う事になる。
まぁテンポ・アドバンテージと言う言葉自体が厳密なものではなくて、様々に解釈され、実際に使用される場合も何となくお互いが理解しあっているように感じられる程度であるため、致し方ないと思わなくも無い。
だから、いくら俺がテンポ狂いを自任するからと言って、俺の示すテンポ・アドバンテージが正しいとは言わない。
ただ、俺のテンポ・アドバンテージの大部分は「僕が見る構造―テンポへのガイド」に従っているので、俺はテンポをビートで理解する種類の人間だ。
もちろん、Wikiに書いてあるような事も「僕が見る構造―テンポへのガイド」にも書いてある。
以下にそのリンクを貼り付けておくので、未読の方は是非ご一読をお勧めする。
http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/kamio/20060608/index.html
テンポとは理論であり、理論とは対象について統一的に説明し、予測を可能にする体系的知識である。
では、テンポは何を説明し、何を予測する事を可能にするか。
もちろん、MTGのゲームで起こった事象を説明し、ゲームで次に何が起こるかを予測するのである。
もちろん、MTGが運の支配下にある限りゲームについての全てを説明したり、結果を予測したりする事は不可能だろう。
しかし、それでもある状況でどのプレイが何を引き起こしていたのかと言う事を説明し、その結果についても分析し、言葉に直す事が出来る。
俺がテンポやそれ以外の理論に魅力を感じている点はそこにあり、理論は起こった現象に対して、人間の感情のように、漠然とした印象だけで語る事はしない。
きちんと聞くべき耳をもったプレイヤーであるなら、共通の見解の元で議論をする事が出来る。
それは非常に効率の良い事であり、言葉足らずや思い込みからの誤解から俺たちを守ってくれる。
そんな便利なコミュニケーション・ツールが理論だ。
お互いが立っている土俵が違うことほど議論を不毛にするものはなく、理論はお互いに共通の土俵を用意してくれる効果を持っている・・・はずなのだが、実際においては多義的にテンポ・アドバンテージと言う言葉が氾濫しているのを目の当たりにすると、俺の理論への信頼は単に想像の中にしかなく、結局、議論が有意義なものになるか、それともならないのかは、言葉を尽くしてどれだけ自分を理解してもらえるかと言う点にかかっていると言って良い。
数あるMTGの理論の中でも、俺はとりわけ「ハンド・アドバンテージ」と「テンポ・アドバンテージ」に熱い視線を送り続けている。
かつてPeak Magic(http://peakmagic.com/)で閲覧可能だった「ハンドアドバンテージは死んだ」と言う記事が俺の心を捕えて離さなかった。
「ハンドアドバンテージは死んだ」は日本語公式カバレッジでも良くその名を目にするカワサキダイスケ氏の手のものであり、構成は前後編であった。
まず前編では、オデッセイでFBが導入され、カードアドバンテージの源泉は、既にハンドが独占するものではなくなってしまった。
そもそもハンド・アドバンテージとカード・アドバンテージは区別するべき類の理論であり・・・と言う内容で、非常にエキサイティングなものであったため、当時の俺は泣く子もスルーするコミュ障だったにも関わらず、即座に応援メールを出したのを記憶している。
因みに、その後「ハンド・アドバンテージは死んだ」の続編が記される事はなく、何年もモヤモヤしたものを抱えながら生きてきたのだが、先だってrainさんが
「手札が解決されて勝利手段に変換されてはじめて、実質的なアドバンテージに変換される。」
と言うお言葉を記されており、唐突に俺は理解したのだ。
ハンド・アドバンテージは何かに変換されて始めてその価値が判断されるものだが、フラッシュバックの存在で、もはやハンド・アドバンテージは唯一の変換機の地位を追われていて、だからハンド・アドバンテージは死んだのだ、と言う事を天啓的に理解した。
俺はこの頃から明確な概念や理論によってより有意義な議論が出来るのではないかと言う考えに取り付かれていく。
そんな中、特にオンスロート環境でテンポ・アドバンテージの重要性が叫ばれるようになっていた。
テンポ・アドバンテージ自体は、インベイジョンドラフトで、2マナ2/2の熊に《排撃/Repulse(INV)》をプレイするとどうなるのか、と言う事を説明していて、具体的に言うと使ったマナの量で損をしているので展開が遅れる事になる。
俺がこれを知ったのは大体、大学生の頃で、当時はふーんとしか思っていなかった。
俺のテンポ狂いに火がついたのは、かなり最近(とは言っても2~3年以内)の事であったろう。
事の発端は、リンクして下さっている、toshiya kさんから
「bunさんはあまり戦闘が得意ではないですね」
と言い当てられたのを皮切りに様々なテンポに関する記事を読み、DPSさんから直接ご教示頂き、徐々にテンポアドバンテージについての理解を深めていく事になる。
ところで、当時どうしても理解出来なかった事例の1つに
「《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》でテンポアドバンテージが獲得できる」
と言うものがある。
先のMTGWikiのテンポ・アドバンテージの項から考えれば、ただ一方的にマナを消費しているだけであり、逆にテンポを失っていると言える。
だが《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》が、そのドロー能力を持って3t後の未来から現在にきれいに当てはまるマナカーブを持ったカードを持って帰ってきたならば。
《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》はテンポアドバンテージを得ていると言えるのである。
同じく謎であった《不毛の大地/Wasteland(TMP)》も、こちらは逆に相手のマナを1つ消す事によって、将来的に得られたであろうテンポ・アドバンテージを獲得させなくしている。
より直接的に理解しようとするのなら、「僕が見る構造―テンポへのガイド」で出てくるビートの概念を用いても良い。
良質のビートが既に存在しているのなら、《不毛の大地/Wasteland(TMP)》で相手の行動を阻害する事によって有利を固定する事が出来る。
しかし、上記の2件ともMTGWikiに見られるようなテンポ・アドバンテージの概念にはそぐわないが、まぁそれは構わない。
問題はどちらがそのゲームの状況を正確に説明していて、未来にあってはどのようなプレイをするのが正解かが分かれば良いだけの話しである。
理論とは、まさにそう言う事のためにあるのだから。
さて。toshiya kさんの一件から、俺はとりつかれたようにテンポに対する説明を求めるようになり、ちょうどその頃、今は社畜となられたWorldgorgerさんとrainさんのテンポを巡る議論にわって入ったり、今は社畜となられたWorldgorgerさんに、その持て余された羞恥心をいかんなく発揮して匿名でテンポ・アドバンテージに関する記事を書いて下さい。お願いします。などと言うコメントを残している。
そのあまりにも熱狂的な姿勢は、今の俺なら、流石の俺でもそれは引くわと言うものだったのだが、あの当時はもうテンポがなんなのか知りたくて、知りたくて仕方が無かった。
まさしくテンポ狂いと言っても過言ではなかろう。
と言うわけで、色々なテキストを読み、色んな人からコメントをもらい、色々考えた挙句に、それぞれのリソースを極大化していった時にテンポ・アドバンテージなるものが一体どうなるのかを考えれば、テンポ・アドバンテージについて理解出来るようになるのではないかと考えるに至った。
まずはライフを極大化してみよう。
この時、ビートの概念で考えると、あらゆるレシオ・サイズのビートが悪いビートになるので、テンポ・アドバンテージはゼロになる。
全く意味を成さない概念になると言う事だ。
もっと極端にライフを拡大させて「貴方はゲームに敗北しない」と言う紋章を得る。もし新たにゲームが始まる時、代わりに貴方は「貴方はゲームに敗北しない」と言う紋章を得る。
と言うところまでライフを極大化させてやると、もはやそこにはビートと言う概念を使わなくてもテンポ・アドバンテージと言うものの価値はゼロになる。
次に今度はマナを極大化させて、無限マナを発生させてみよう。
MTGWiki版のテンポ・アドバンテージは、相手がアクションして来た事に対して、より低いコストで対応した時に発生するとあるので、無限にマナが発生している状態だとその差に意味はなく、テンポ・アドバンテージはまたしても消滅するはずであるが、今回はそうはならない。
無限にマナが発生している状況下では、まさしく《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》がそうしたように、将来のマナカーブを埋めるカードを調達する事によって、テンポ・アドバンテージを得る事が可能になるからだ。
つまり、その際の勝ち手段は、勝ち手段の調達方法になると言う事になるので《青の太陽の頂点/Blue Sun’s Zenith(MBS)》が最強の選択肢の一つになる。
もしくは相手からの妨害を危惧するならば、《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》が最強のテンポカードとして登場するだろう。
無論、そこにたどり着くまでのドロースペルのそれぞれが、テンポ・アドバンテージを獲得していたと言う事実を忘れてはいけない。
それがいま現在の俺の理解しているテンポ・アドバンテージの姿である。
テンポ・アドバンテージは確かに相手のアクションに対して某かの行動をした時により低いコストで対応する事によってゲームが優位に展開していく事を理解させてくれるが、それだけではない。
一般にドロースペルをプレイする事はテンポ・アドバンテージを失うと言われるが、それがある限定されたごく限られたマナしか持たない時の行動しか説明出来ていないし、さらにビートの概念を用いなければ、テンポ・アドバンテージが説明できる範囲はさらに狭くなってしまうだろう。
理論は、まさに起こった事象に対して統一的に回答し得るものであると言う事を忘れてはいけない。
何も説明出来ない理論、もしくは何も予測出来ない理論は、もはや理論ではないのである。
と言うわけで、俺がどれだけテンポ狂いかを時系列に沿って紹介し、さらにテンポ・アドバンテージがどのような経緯で提唱され、洗練されてきたのかを、説明文付きの記事と一緒に紹介できればなお最高だったのだが
「俺の考えたテンポ・アドバンテージと言う理論」
と言う他人にとっては全く理解し難い超越的な文章に終始してしまった。
これは自分でも朝起きて読み返してみても理解出来る自信がなかったりするが、この中に俺のテンポ・アドバンテージに対する情熱が込められているのは間違いのない事実なのである。
まぁ生暖かい目で読んでみてやってほしい。
俺は個人的にテンポ狂いと言っても過言ではないほどテンポと言う言葉に敏感であり、やはりMTGWikiでもテンポについて調査せねばなるまいと思って検索してみた。
その結果Wikiの記述では若干物足りないと言うか、参考の欄に「僕が見る構造―テンポへのガイド」が掲載されているにも関わらず、ビートの概念に関する記述が抜け落ちていたり、タイム・アドバンテージとテンポ・アドバンテージは違う概念であると書いてあるが、タイム・アドバンテージの項を参照すると、テンポアドバンテージと一部重なると書いてあるため、分かりにくくなっている。
少なくともMTGWikiに書いてある通りに解釈すると《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》や《不毛の大地/Wasteland(TMP)》ではテンポ・アドバンテージを得られないと言う事になる。
まぁテンポ・アドバンテージと言う言葉自体が厳密なものではなくて、様々に解釈され、実際に使用される場合も何となくお互いが理解しあっているように感じられる程度であるため、致し方ないと思わなくも無い。
だから、いくら俺がテンポ狂いを自任するからと言って、俺の示すテンポ・アドバンテージが正しいとは言わない。
ただ、俺のテンポ・アドバンテージの大部分は「僕が見る構造―テンポへのガイド」に従っているので、俺はテンポをビートで理解する種類の人間だ。
もちろん、Wikiに書いてあるような事も「僕が見る構造―テンポへのガイド」にも書いてある。
以下にそのリンクを貼り付けておくので、未読の方は是非ご一読をお勧めする。
http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/kamio/20060608/index.html
テンポとは理論であり、理論とは対象について統一的に説明し、予測を可能にする体系的知識である。
では、テンポは何を説明し、何を予測する事を可能にするか。
もちろん、MTGのゲームで起こった事象を説明し、ゲームで次に何が起こるかを予測するのである。
もちろん、MTGが運の支配下にある限りゲームについての全てを説明したり、結果を予測したりする事は不可能だろう。
しかし、それでもある状況でどのプレイが何を引き起こしていたのかと言う事を説明し、その結果についても分析し、言葉に直す事が出来る。
俺がテンポやそれ以外の理論に魅力を感じている点はそこにあり、理論は起こった現象に対して、人間の感情のように、漠然とした印象だけで語る事はしない。
きちんと聞くべき耳をもったプレイヤーであるなら、共通の見解の元で議論をする事が出来る。
それは非常に効率の良い事であり、言葉足らずや思い込みからの誤解から俺たちを守ってくれる。
そんな便利なコミュニケーション・ツールが理論だ。
お互いが立っている土俵が違うことほど議論を不毛にするものはなく、理論はお互いに共通の土俵を用意してくれる効果を持っている・・・はずなのだが、実際においては多義的にテンポ・アドバンテージと言う言葉が氾濫しているのを目の当たりにすると、俺の理論への信頼は単に想像の中にしかなく、結局、議論が有意義なものになるか、それともならないのかは、言葉を尽くしてどれだけ自分を理解してもらえるかと言う点にかかっていると言って良い。
数あるMTGの理論の中でも、俺はとりわけ「ハンド・アドバンテージ」と「テンポ・アドバンテージ」に熱い視線を送り続けている。
かつてPeak Magic(http://peakmagic.com/)で閲覧可能だった「ハンドアドバンテージは死んだ」と言う記事が俺の心を捕えて離さなかった。
「ハンドアドバンテージは死んだ」は日本語公式カバレッジでも良くその名を目にするカワサキダイスケ氏の手のものであり、構成は前後編であった。
まず前編では、オデッセイでFBが導入され、カードアドバンテージの源泉は、既にハンドが独占するものではなくなってしまった。
そもそもハンド・アドバンテージとカード・アドバンテージは区別するべき類の理論であり・・・と言う内容で、非常にエキサイティングなものであったため、当時の俺は泣く子もスルーするコミュ障だったにも関わらず、即座に応援メールを出したのを記憶している。
因みに、その後「ハンド・アドバンテージは死んだ」の続編が記される事はなく、何年もモヤモヤしたものを抱えながら生きてきたのだが、先だってrainさんが
「手札が解決されて勝利手段に変換されてはじめて、実質的なアドバンテージに変換される。」
と言うお言葉を記されており、唐突に俺は理解したのだ。
ハンド・アドバンテージは何かに変換されて始めてその価値が判断されるものだが、フラッシュバックの存在で、もはやハンド・アドバンテージは唯一の変換機の地位を追われていて、だからハンド・アドバンテージは死んだのだ、と言う事を天啓的に理解した。
俺はこの頃から明確な概念や理論によってより有意義な議論が出来るのではないかと言う考えに取り付かれていく。
そんな中、特にオンスロート環境でテンポ・アドバンテージの重要性が叫ばれるようになっていた。
テンポ・アドバンテージ自体は、インベイジョンドラフトで、2マナ2/2の熊に《排撃/Repulse(INV)》をプレイするとどうなるのか、と言う事を説明していて、具体的に言うと使ったマナの量で損をしているので展開が遅れる事になる。
俺がこれを知ったのは大体、大学生の頃で、当時はふーんとしか思っていなかった。
俺のテンポ狂いに火がついたのは、かなり最近(とは言っても2~3年以内)の事であったろう。
事の発端は、リンクして下さっている、toshiya kさんから
「bunさんはあまり戦闘が得意ではないですね」
と言い当てられたのを皮切りに様々なテンポに関する記事を読み、DPSさんから直接ご教示頂き、徐々にテンポアドバンテージについての理解を深めていく事になる。
ところで、当時どうしても理解出来なかった事例の1つに
「《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》でテンポアドバンテージが獲得できる」
と言うものがある。
先のMTGWikiのテンポ・アドバンテージの項から考えれば、ただ一方的にマナを消費しているだけであり、逆にテンポを失っていると言える。
だが《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》が、そのドロー能力を持って3t後の未来から現在にきれいに当てはまるマナカーブを持ったカードを持って帰ってきたならば。
《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》はテンポアドバンテージを得ていると言えるのである。
同じく謎であった《不毛の大地/Wasteland(TMP)》も、こちらは逆に相手のマナを1つ消す事によって、将来的に得られたであろうテンポ・アドバンテージを獲得させなくしている。
より直接的に理解しようとするのなら、「僕が見る構造―テンポへのガイド」で出てくるビートの概念を用いても良い。
良質のビートが既に存在しているのなら、《不毛の大地/Wasteland(TMP)》で相手の行動を阻害する事によって有利を固定する事が出来る。
しかし、上記の2件ともMTGWikiに見られるようなテンポ・アドバンテージの概念にはそぐわないが、まぁそれは構わない。
問題はどちらがそのゲームの状況を正確に説明していて、未来にあってはどのようなプレイをするのが正解かが分かれば良いだけの話しである。
理論とは、まさにそう言う事のためにあるのだから。
さて。toshiya kさんの一件から、俺はとりつかれたようにテンポに対する説明を求めるようになり、ちょうどその頃、今は社畜となられたWorldgorgerさんとrainさんのテンポを巡る議論にわって入ったり、今は社畜となられたWorldgorgerさんに、その持て余された羞恥心をいかんなく発揮して匿名でテンポ・アドバンテージに関する記事を書いて下さい。お願いします。などと言うコメントを残している。
そのあまりにも熱狂的な姿勢は、今の俺なら、流石の俺でもそれは引くわと言うものだったのだが、あの当時はもうテンポがなんなのか知りたくて、知りたくて仕方が無かった。
まさしくテンポ狂いと言っても過言ではなかろう。
と言うわけで、色々なテキストを読み、色んな人からコメントをもらい、色々考えた挙句に、それぞれのリソースを極大化していった時にテンポ・アドバンテージなるものが一体どうなるのかを考えれば、テンポ・アドバンテージについて理解出来るようになるのではないかと考えるに至った。
まずはライフを極大化してみよう。
この時、ビートの概念で考えると、あらゆるレシオ・サイズのビートが悪いビートになるので、テンポ・アドバンテージはゼロになる。
全く意味を成さない概念になると言う事だ。
もっと極端にライフを拡大させて「貴方はゲームに敗北しない」と言う紋章を得る。もし新たにゲームが始まる時、代わりに貴方は「貴方はゲームに敗北しない」と言う紋章を得る。
と言うところまでライフを極大化させてやると、もはやそこにはビートと言う概念を使わなくてもテンポ・アドバンテージと言うものの価値はゼロになる。
次に今度はマナを極大化させて、無限マナを発生させてみよう。
MTGWiki版のテンポ・アドバンテージは、相手がアクションして来た事に対して、より低いコストで対応した時に発生するとあるので、無限にマナが発生している状態だとその差に意味はなく、テンポ・アドバンテージはまたしても消滅するはずであるが、今回はそうはならない。
無限にマナが発生している状況下では、まさしく《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》がそうしたように、将来のマナカーブを埋めるカードを調達する事によって、テンポ・アドバンテージを得る事が可能になるからだ。
つまり、その際の勝ち手段は、勝ち手段の調達方法になると言う事になるので《青の太陽の頂点/Blue Sun’s Zenith(MBS)》が最強の選択肢の一つになる。
もしくは相手からの妨害を危惧するならば、《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》が最強のテンポカードとして登場するだろう。
無論、そこにたどり着くまでのドロースペルのそれぞれが、テンポ・アドバンテージを獲得していたと言う事実を忘れてはいけない。
それがいま現在の俺の理解しているテンポ・アドバンテージの姿である。
テンポ・アドバンテージは確かに相手のアクションに対して某かの行動をした時により低いコストで対応する事によってゲームが優位に展開していく事を理解させてくれるが、それだけではない。
一般にドロースペルをプレイする事はテンポ・アドバンテージを失うと言われるが、それがある限定されたごく限られたマナしか持たない時の行動しか説明出来ていないし、さらにビートの概念を用いなければ、テンポ・アドバンテージが説明できる範囲はさらに狭くなってしまうだろう。
理論は、まさに起こった事象に対して統一的に回答し得るものであると言う事を忘れてはいけない。
何も説明出来ない理論、もしくは何も予測出来ない理論は、もはや理論ではないのである。
と言うわけで、俺がどれだけテンポ狂いかを時系列に沿って紹介し、さらにテンポ・アドバンテージがどのような経緯で提唱され、洗練されてきたのかを、説明文付きの記事と一緒に紹介できればなお最高だったのだが
「俺の考えたテンポ・アドバンテージと言う理論」
と言う他人にとっては全く理解し難い超越的な文章に終始してしまった。
これは自分でも朝起きて読み返してみても理解出来る自信がなかったりするが、この中に俺のテンポ・アドバンテージに対する情熱が込められているのは間違いのない事実なのである。
まぁ生暖かい目で読んでみてやってほしい。
コメント
blog.livedoor.jp/gobasan/archives/831940.html
「将来のテンポ」とか「永遠にターンが続くなら」という考察もされています。
Ancestral Visionで得たハンド・アドバンテージを即座に使いきれるマナカーブ設計によってテンポを稼ぐことでビートで優位に立つ、みたいに考える構築が好きです。
紹介いただいたものは以前に読んでおりました。
MTGの手札が7枚だから~とするのは非常に分かりやすくて、物事を文章で説明する者はこうでありたいと思わされた文章です。素晴らしい
>《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》
ぱっと考えて該当するデッキはなんだったっけ・・・?と思ったのですが思いつきませんでしたw