最近のエントリには、構築の話題もドラフトの話題も出て来ないが、それはひとえに負けたくない=やらないからである。

自分が今使っているGWビートも急造したURBコントロールもいまいちで、しょっとこさんの表現を借りればまさしく「デッキ流浪の民」そのものである。

まぁ流浪の生活もまた刺激と誘惑に満ちていて、それはそれで悪い生活ではないのだが、とにかく資金を要求されるのである。
いちいち応えていては瞬く間に干からびてしまう。

ここは計画性を持って色々なデッキの情報を収集し、それを実現するためにはどれくらいの資金が必要になるのかと言う事をまずは調べてみようと思う次第だ。

今回のデッキは4Color Reanimateを紹介する。
レシピは以下リンクのDecks of the Weekから拝借した。
http://www.wizards.com/Magic/Digital/MagicOnlineTourn.aspx?x=mtg/digital/magiconline/tourn/3681590

さらに価格の参照先は例によって以下リンクのもの。

http://www.mtgotraders.com/

それではデッキを見てみよう。
Maindeck:

5《森/Forest(ISD)》=0.1tix
1《平地/Plains(ISD)》=0.02tix
4《黒割れの崖/Blackcleave Cliffs(SOM)》=11.08tix
4《銅線の地溝/Copperline Gorge(SOM)》=11.56tix
4《剃刀境の茂み/Razorverge Thicket(SOM)》=7.56tix
2《ガヴォニーの居住区/Gavony Township(ISD)》=0.62tix
4《ゆらめく岩屋/Shimmering Grotto(LRW)》=0.12tix
4《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim(ISD)》=0.16tix
4《極楽鳥/Birds of Paradise(M10)》=5.84tix
1《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(M10)》=0.02tix
4《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite(NPH)》=110.96tix
3《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》=30.87tix
1《業火のタイタン/Inferno Titan(M12)》=7.24tix
4《信仰無き物あさり/Faithless Looting(DKA)》=0.44tix
4《根囲い/Mulch(ISD)》=0.16tix
3《追跡者の本能/Tracker’s Instincts(DKA)》=0.3tix
4《未練ある魂/Lingering Souls(DKA)》=2tix
4《堀葬の儀式/Unburial Rites(ISD)》=0.32tix

Sideboard:

2《古えの遺恨/Ancient Grudge(TSP)》=0.16tix
2《天界の粛清/Celestial Purge(M10)》=0.14tix
3《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter(M12)》=30.3tix
2《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells(DKA)》=46.44tix
2《天啓の光/Ray of Revelation(DKA)》=0.08tix
1《血統の切断/Sever the Bloodline(ISD)》=0.11tix
3《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll(MBS)》=50.07tix

合計金額:316.67tix

うーん。今回はタイトル詐欺にならないと思ったんだけどな。
メインやサイドボードに軒並み高額神話レアが搭載されているので、思いっきり高額になると思いきやそんなに数字は伸びなかった。
《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite(NPH)》の4枚だけで110tix必要になるのでかなり良い線行くと思ったのだけれど。
因みにサイドボードに《戦争と平和の剣/Sword of War and Peace(NPH)》(47.29tix)や《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine(MBS)》(25.86tix)や追加の《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells(DKA)》を用意するともっと高額にする事も出来るが、極端な値上がりは無理だろう。

デッキの基本的な動きはレシピを見て分かる通り
《信仰無き物あさり/Faithless Looting(DKA)》
《根囲い/Mulch(ISD)》
《追跡者の本能/Tracker’s Instincts(DKA)》からの《堀葬の儀式/Unburial Rites(ISD)》でのリアニメートや

《極楽鳥/Birds of Paradise(M10)》
《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim(ISD)》
《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(M10)》からのハードキャストがメインの戦略となる。
フィニッシャーとして採用されたどのカードも状況によっては1枚でゲームを決め兼ねないスペックの持ち主であり、特に《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite(NPH)》はUWBコントロールの隆盛でUW《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》の勢力が減退するまでは、場に出ればほぼ勝ちと言えるほどの実力者であった。
このタイプのデッキはDKAで《信仰無き物あさり/Faithless Looting(DKA)》《未練ある魂/Lingering Souls(DKA)》《追跡者の本能/Tracker’s Instincts(DKA)》と実にパワフルな相方を得て、デッキと呼ぶに相応しいものになったと言えるだろう。

ただ、その戦略の大雑把さから序盤はわりとマグロ気味(《未練ある魂/Lingering Souls(DKA)》があるとは言え)であり、きちんとデッキが機能しなければ有利なはずのビート相手でも遅れを取りかねず《審判の日/Day of Judgment(ZEN)》を採用しているタイプのコントロールデッキでは、デッキを支える屋台骨であるマナ生物がリアニメイトした主力共々《審判の日/Day of Judgment(ZEN)》されたり《幻影の像/Phantasmal Image(M12)》でコピーされて散々な目にあったりとなかなか勝ちきれないようである。

サイドボードからはデッキの戦略の一つであるリアニメイトが《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb(SOM)》や《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage(DKA)》によって妨害されるため、別の勝ち手段が搭載されている場合が多い。
今回について言えば《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter(M12)》や《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll(MBS)》がそれにあたるだろう。
他にも先に述べたように《戦争と平和の剣/Sword of War and Peace(NPH)》や《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine(MBS)》を用意してビートしたりする事もあるようだ。
《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》華やかりし頃は《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer(TOR)》(1.03tix)が用意されていた事もある。
1t目に着地して非常に大きな影響を与えると言う意味で良いサイドボードであると言えるだろう。

まぁ全体的に言える事は、ケッシグ系と同じ路線を歩みつつ全体除去を積めない構成であるがゆえにビートに遅れをとる事があり、マナブーストを生物に頼るがゆえにコントロールに遅れをとる事があると、さらにはサイドボード後に《出産の殻/Birthing Pod(NPH)》や《未練ある魂/Lingering Souls(DKA)》《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy(ISD)》の存在ゆえについでにメタられたように《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb(SOM)》や《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage(DKA)》がヒットしてしまう不遇のデッキと言う事が出来るのではないだろうか。

ライブラリを掘り下げてみたり、そこからパワフルなフィニッシャーを釣ってみたり、そうでなければハードキャストしてみたり。
非常に楽しげな魅力溢れるデッキなのだが、どうしても悪いところばかり見えてきてしまう。

これもひとえにSoMブロックのカードを既に売却してしまったが故の「酸っぱいブドウ」と言えない事もないだろう。

本音を言ってしまえば「非常に使ってみたい!」の一言であり、かつて持っていて既に売り払ってしまった

《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》
《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite(NPH)》
《業火のタイタン/Inferno Titan(M12)》

現物化してしまった

《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells(DKA)》

を集めなおすのが非常に精神的負担になると言う以外にこのデッキを使わない理由はないように思われる。
まぁこの際、勝てるか勝てないかは別にするとして、とにかく楽しそうだ。
リカバリするための手段は多くあるのでマリガンにも強そうだし。

と言ったところで新しいデッキを模索する、流浪の旅は続く。

それでは良いMTGライフを。

コメント

ペンティーノ
2012年4月18日22:15

そのデッキでしか使わないパーツが高いとちょっと敬遠しちゃうよね。具体的にはノーン様4枚がきつそう

池袋太郎
2012年4月19日0:40

確かにノーン様4枚揃え直しは厳しそうって思いましたw

bun
2012年4月19日17:34

そうだよねー。
一応、1枚とかならUWBコントロールで使ったりとか、他のデッキのサイドボードに入ったりする事もあるんだけど、4枚となるとこれにしか使わないからね。
ただデッキは魅力的なんだよな。
bun

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