実はかなり前からネットワーク環境は直っていて、MOでドラフトが出来る状態ではあった。
けれど全くドラフトする気になれず、何もしないまま放置するに任せていた。
あるいはQPを求めて遮二無二ドラフトしていた事の後遺症かも知れない。
かなりの無気力状態にある。
久しぶりにドラフトをした後もそれは変わらないままだ。

最近、昔の自分と比較して性格が変わったなーと思う。
2年くらい前は積極的にドラフトをしていたし、それに対するエントリも書いていた。
俺はエントリに記載された情報は多ければ多いほど良いと考え、ピック譜とデッキリストを揃えて戦績を載せ、それに考察を加えた。
それらが正しい行為かどうかとは無関係に、結果から考え、情報を加工すると言うその作業は楽しかったし、楽しかったからやっていたのだと思う。
情報を加工すると言っても鉱石の原石を鋳造してインゴットにする程度で、インゴットのままでは文鎮にするくらいしか用途はないが、原石よりは扱いやすいし、それを何に使うかは読み手に任せれば良い。

やる気に溢れていた2年前からはっきりと状況が変わったのは1年くらい前だろうか。
その人は、俺が書いているBlogは全く無駄なものだと言い、やるなとは言わないがやる必要はない事なのだとはっきりと言った。
それから、俺の稚拙なピックとデッキ構築が世間から嘲笑の的になっているのだと伝え、さらにはBlogから読み取れる俺の人間的な欠陥について述べ、こう言った考え方と行動原理は一般的な社会生活を営む上で著しくマイナスであるので、改善の必要があるのだと滔々と語った。
書かれた文章からここまでの事が分かるのか・・・。
当時の俺は適応障害から会社を辞めた直後で精神的な主柱は根底から無くなっており、感情的にも論理的にも反駁する余地がなく、この言葉は大層堪えた。

結局、俺がBlogを書くのは趣味なので続けたいと言った事で更新停止もweb上から削除される事もなく、エントリは重ねられていく事になったのであるが、これを契機に俺は自信を失い表面上はそうではないものの、自分の意見や考えを肯定する事が出来なくなり、他人への依存を強め、自分で考える事を否定していく事になる。
しかしながら、自分の考えが評価出来ない人間に他人の意見が評価出来るわけもなくゆっくりと、しかし確実にMTGと言うものが分からなくなっていった。
他人が強いと言ったものを妄信する事しかしないのだから当然ではあるのだろう。
それでもSoM期にはまだドラフトについて教示してくれる人がいて、完全に何も分からないと言うところまではいかなかったが、度重なる生活環境の変化からその人とも会話をする機会は失われ、DIIに至って完全に霧中をさまよう事になったのである。

前置きが長くなったが以下が今回作成したデッキ。

9 《森/Forest》
8 《島/Island》

1 《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim》
1 《アヴァブルックの町長/Mayor of Avabruck》
2 《暗茂みの狼/Darkthicket Wolf》
1 《金切り声のスカーブ/Screeching Skaab》
1 《軽蔑された村人/Scorned Villager》
1 《セルホフの密教信者/Selhoff Occultist》
1 《息吹のニブリス/Niblis of the Breath》
1 《果樹園の霊魂/Orchard Spirit》
1 《ランタンの霊魂/Lantern Spirit》
2 《ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse》
1 《ウルヴェンワルドの神秘家/Ulvenwald Mystics》
1 《嵐霊/Sturmgeist》
1 《灰毛ののけ者/Grizzled Outcasts》

1 《静かな旅立ち/Silent Departure》
1 《捕食/Prey Upon》
1 《レインジャーの悪知恵/Ranger’s Guile》
1 《幽体の飛行/Spectral Flight》
1 《雲散霧消/Dissipate》
1 《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy》
1 《捕海/Griptide》
1 《高まる残虐性/Increasing Savagery》

マナカーブはきれい。
ボムと呼べるカードも複数枚入っているし、相手に触れる要素もあるにはある。
悪くないデッキだと思う。

1戦目は緑赤タッチ黒に0-2で負け。

Game1は相手先手。
3t目の《息吹のニブリス/Niblis of the Breath(DKA)》を《霊炎/Geistflame(ISD)》されて5t目の《近野の忍び寄り/Nearheath Stalker(DKA)》に対処出来なくて負け。

日本語にするとシチュエーションが良く分からないけどブロッカーを用意出来なかった。

Game2はこちら先手。
こちらが《森/Forest(ISD)》単の間に相手の生物が並んで《裏切りの血/Traitorous Blood(ISD)》で退かされて負け。

正直、なぜ負けてしまったのか分からない状態だ。
自分のデッキリストを見る限りではそこまで弱いデッキだとは思わないし、ゲームのリプレイを見ても相手が対処不能なほど強力なデッキであっと言うわけでもない。
ただ5分もかからずに2マッチ取られたと言う結果だけが残る。
「分からない」と言う状況も遂にここまで来たか・・・としみじみと感じて冒頭の文章へとつながっていくのである。

俺が原因を求めたあの人の言葉が現在につながる源流でない可能性は十分にあるにしても、あの言葉が俺の根底を破壊し放浪に向かわせた一端である事は間違いない。
あるいは俺がもっと素直であるか、もしくは強靭であったなら現在のような何を反省して良いのかすら分からない状態にはなっていなかったのだろう。
俺は自分のほとんどの部分を否定されても、それは違うと反発し自分を守りきる事も、そうだと素直に従って新しく自分を再構築する事もなかった。
ただ否定される辛さを脇に置いておくために、考えない事を選択した。
考えないように、感じないようにしたその結果として今ここにいるのだと思う。

お陰でいま色々な事が本当につまらない。
もうそろそろ「分からない」は終わりにして、自分で考え始めても良い頃ではないか。
気がつけばあれからとうに1年は過ぎ去ったのだし。

コメント

nophoto
bunさんの日記をとても楽しみにしているもの
2012年3月12日16:46

こんにちは

最近ピック譜あげてくれないなーと思っていたらそんな理由があったんですね。

ピック譜とそれをピックした時の思考等を書いてくれるbunさんの日記をとても楽しみにしていたものとしては残念です。

しかしまぁとても手間が掛かるものですし強制する気は全くないのですが、また前のようにピック譜とかデッキとかあげてくれたら僕はとても嬉しく思います。

listener
2012年3月12日18:50

bunさんの日記をとても楽しみにしているものその2

 ボクがリミテッドにはまったのは、(何度書いたかわかりませんが)bunさんのドラフト記録を読んでからです。ピック一つ一つの深さに驚くばかりでした。遠い背中を追いかけてリミテッドについて色々勉強してるうちに、ボクのブログはリミテッド研究ブログみたいになっちゃっていつのまにやらえらい数の読者を得ました。
 
 以前、読者の人に教えてもらったのは「listenerさんが完璧なプレイヤーではないからみんな読んでしまうんだ」とのこと。ここがおかしい、あそこが変だ、色んなツッコミどころがあるから、みんな口を出したくなるしコメントしたくなる。色んな意見をもらえることは、ボクとしても願ったりかなったり。これがどうやらボクとマジック界との麗しい関係なんだなぁと思っています。

 最近、bunさんやろせさんの記事がないために、道標のないボクは自分でなんとかしないといけなくて大変です。そもそもピック譜をあげるモチベーションがあがりません。こういうものは誰かがやってると自分もやりたくなるものです。誰かのドラフトを見て自分も試してみる。その結果、また新しいピック譜が生まれてそれを見てまた次のアイディアが生まれて。そういう連鎖がリミテッドのイノベーションの源であり楽しさだと思っています。

ボクにとっての契機は、bunさんのピック譜とその解説でした。
さらにボクのブログを見てリミテッド好きになってくれた人だっていると思います。
とりとめもなく書きましたが、何かの足しになればと。

nophoto
とりあえず
2012年3月12日20:02

人のせいにすんなや

bun
2012年3月12日20:39

こんばんは。

>お二方
以前の俺であれば、ありがとうございます。頑張りますよーなどと言っていたのでしょうが、残念ながら今回はご期待に添えません。
これはピックの基準が不明瞭すぎるからで、とても人に説明出来る状態ではないからです。
特にDIIは苦手な戦闘主体でカード全体が弱めなため種族とFBのための色の組み合わせを意識せざるを得ずさらに変身や不死がリソース管理を難しくしているので、DIIで明確な理由付けと方向選択をしてピックするのはかなり難しいと思われます。
アヴァシンの帰還以降ならあるいは。

>とりあえず
俺だって100%人のせいにしているわけじゃないじゃん。
その人の言葉が契機になったけど、それを受けて考えるのを止めたのは俺の判断で、結果的にこうなったんだろうなって書いただけ。
結局は俺のせいにしてるでしょ。

>俺が原因を求めたあの人の言葉が現在につながる源流でない可能性は十分にあるにしても、あの言葉が俺の根底を破壊し放浪に向かわせた一端である事は間違いない。

って書いてあるんだから、そもそもあの言葉がなくても、現在の無気力状態になったかも知れない可能性についても言及してるし。

自分の行動の結果を人のせいにするなと言うのは常識的に考えてとても正しい事だけど、今のタイミングでそれだけ言われるとカチンとくるし、とても受け入れられない。

もうちょっと言葉があれば俺も素直に反省出来るかも知れないけど・・・。

DPS
2012年3月12日20:49

自分のデッキが強くて相手のデッキが弱くても負けることはよくあるので今回の負け(に限らず1回の負け)は気にしすぎない方がよいかと思います。あえて言うならデッキの出来よりもgame2の1色しか出ないハンドのキープが正しかったかどうかに議論の余地があると考えます。
ピック譜とデッキ構築については自分が弱ければ弱いほど他人に意見を貰えて強くなるチャンスとなるのではないでしょうか。間違ってるとか正しいとかは関係なく、自分の考えを晒すことには必ず価値があるものだと思います。

bun
2012年3月12日21:09

>DPSさん
お久しぶり!
今回のセットは特に無理やりねじ込む系のカードが多いからいきなり死んだりするしね。
Game2のハンドは
《森/Forest(ISD)》
《森/Forest(ISD)》
《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim(ISD)》
《アヴァブルックの町長/Mayor of Avabruck(ISD)》
《暗茂みの狼/Darkthicket Wolf(ISD)》
《嵐霊/Sturmgeist(ISD)》
《レインジャーの悪知恵/Ranger’s Guile(ISD)》

だったのでキープして良かったと思う。


>公開する事に価値がある。
俺も昔はそう思っていた(と言うか今も思っている)のだけど、じゃあそれを続けてプロになれたり、原稿料がもらえるような仕事になったりするかと言われると反駁は難しい。

ただ、そんなに飛躍しなくても読み物として消費されるのだって良いし、どこかの誰かが影響を受けてアイデアを成長させるきっかけになるかも知れないのだから、意味はあると思うよ。

通りすがりのゴブナイト
2012年3月12日23:55

人の発言が色々と考える契機になることはあります。
ありますが、殊MTGをやることやそれに関することについては余計なお世話である、と言い切れます。
プレイに関する助言などはもちろん違いますけどね。

なぜならこれは趣味だから。
楽しむのは他人ではなく自分です。自分が楽しくないのならばMTGをやる必要はないですし、ましてやDNの日記更新は義務ではありません。
そういう意味ではその人のいう無駄ということも同意する部分がないわけではありません。bunさんが楽しめなくなった時点でそれは無価値になってしまいます。

まぁ事故にでもあったと思うことですよ。変な人に変なことを言われたときは。
あれです。ちょっと前に阿部元総理に足りなかった鈍感力ってやつです。

HAMA研の主水(もんど)
HAMA研の主水(もんど)
2012年3月13日0:44

お久しぶりです。

どうもここだけ見ていると、考えるのをやめたというよりは自分の考えをアウトプットすることに臆病になっているのではと感じてしまいます。
「分からない」っていうのは「考えてない」のではなくて「自分なりの正解に行きつけてない」だけですよね。
単純に迷いがひどい状態で、そいう状態だとピックにもプレイングにも一貫性が欠けるからおかしな結果しか出てこなかったり。

でも迷う必要がなければ、ゲームなんて面白くもなんともないただの作業になっちゃいますしそれはそれで最近ブレてるな俺とそのまま受け止めてしまってもいいんじゃないですかね?

bun
2012年3月13日18:32

お疲れ様です。

>ゴブナイトさん
そうですね。
自分が看過できなかったのは、自分にとって特別な人だったのでなおさらだったと言うのはあります。
時期が時期だけに自己肯定が出来にくい環境でもありましたし。
あー。そう言う意見もありますよねぇ程度で済ませれば良かったのかなとは思います。
でも、出来なかったんですよね。

>主水さん
自分の意見を表に出すのを躊躇すると言うものもちろんあったのですが「下手の考え休むに似たり」と言われて、考えなくなったと言うのはやっぱりあると思うんです。
迷う=考えるですよね。
もっと言えば考えた結果、明確な判断が出来ないから迷う。
で、さらに考える。
以前の俺は考えてそれを言葉にするのが楽しかった。
ピック譜を見直して分岐を見つけて、ああここで視野狭窄になってたからダメだったのかなとか、それ以外でも自分の行動を自分で茶化したりしてね。
1没しても何かの理由を見つけようとしていたと思う。
でも、今はそれがないから、単純にお金と時間をドブに捨てる作業をしているとしか思えない。
MTGだけじゃなくて、他の事でも。

あー。でもなんか返答としてズレてる気がします。
趣旨として、環境が分からなくて困ってる自分も自分なんだからそれを認識しろよ。こんなに手酷く負けて何をどうすれば良いのか俺じゃないなんて、そんな事言うなよと言う意味であるなら、そりゃあ自分の事だし自分で引き受けないとしょうがないようなぁとは思います。

HAMA研の主水(もんど)
HAMA研の主水(もんど)
2012年3月13日23:42

色々と汲んでいただいてありがとうございます。
その辺諸々含めての意味で書かせていただきました。

いいじゃないですか、休むのに似てても。
似てるってことは別物であるということだし、結果を出す気があるのであれば進歩の余地があるわけですし。

完成した気になって歩みが止まるよりマシなんだから今はダメでも明日はビッグな男になってやるぜって古臭いノリでやっていっても時代が一周してむしろカッコいいんじゃないですかね。

bun
2012年3月14日19:53

伝達手段が文章だから、全部が思うように伝わるとは思わないのだけれど、主水さんが俺を励ましてくれてるってのは伝わってきます。
ちょっと歩きだそうとしてみますよ。
bun

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