先週末はMTG的には内容盛り沢山で非常に充実していた。

土曜日のコモンスタンダードは色々と事前に予定が重なっていたのだが、何とか調整できて無事に参加できた。
前日にPCのDSPが不調で、帰宅後に漫喫に行ってMOのインストールから始めると言う悪夢の様な事態まであり得ただけに嬉しい限り。
2戦目の対戦相手の方に「ちゃんと参加出来て良かったですね」と声をかけて頂いた時に、日程調整が厳しいなど、参加を妨げる諸要因があったものの、諦めずに参加して良かったと思った。

コモンスタンダードの結果は2-2。
デッキの感触が良かっただけに不甲斐ない結果ではあった。

1戦目のSatto25さんとは参加1回目からずっと対戦して頂いていて、何だかご縁がある様子。
Game1はライフ残量が火力1発圏内からずっと引かれず&メインからの《ボジューカの沼/Bojuka Bog(WWK)》が良い仕事をすると言う幸運に恵まれて勝つ事ができ、今日は行けそうだと思うも、2戦目のジャンド戦では、甘いキープ&プレイミスでGame1を落とすと、Game2はマリガンミス。
どちらの試合も僕の判断次第では、もっと良いものになっていただろう事を考えると悔いが残るが、相手の方のデッキ構成が非常に興味深いものであり、得たものは多かった。

3戦目はまさかの同キャラで、こちらが《青ざめた出家蜘蛛/Pale Recluse(ARB)》の存在を若干軽視していた為にGame1を落とし、Game2はお互い相手の手札には触れないボードコントロール同士だからと後手を選択するが、対戦相手の見事な電撃戦もあって敗北。
両者のデッキに対する理解度の違いが明暗を分けたと言える。

4戦目は対戦相手の除去+ドロースペルVSこちらの《グレイブディガー/Gravedigger(M10)》+《コーの空漁師/Kor Skyfisher(ZEN)》エンジンと言った様相に。
途中《乱動する地形/Roiling Terrain(WWK)》に苦しめられるが、何とか殴りきった。
《乱動する地形/Roiling Terrain(WWK)》は、割とマナ基盤が脆弱で《全景/Panorama(ALA)》などに頼らざるを得ないと言う事情や《ゼンディコン/Zendikon(WWK)》が存在するコモンスタンダードのフィールドでは面白い選択だ。

使用したデッキは前述の《グレイブディガー/Gravedigger(M10)》+《コーの空漁師/Kor Skyfisher(ZEN)》エンジンに、
《エルフの幻想家/Elvish Visionary(M10)》
《国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger(M10)》
《ロウクスの瞑黙者/Rhox Meditant(CON)》
と言ったアドバンテージカードと《稲妻/Lightning Bolt(M10)》《終止/Terminate(ARB)》と言う優秀な除去を組み合わせた4色グッドスタッフ。
上記の生物に加えて、打撃力兼ユーティリティの《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage(ARB)》
マナベース兼《青ざめた出家蜘蛛/Pale Recluse(ARB)》と1枚のカードが複数の働きを持つので、対応力があり、安定して運用が出来る。
この両者の採用に踏み切ったのは慧眼と言えるだろう。(僕はコピーしただけ)
使用されている生物群からボードコントロールの性格が強い。
その構成から《グレイブディガー/Gravedigger(M10)》に頼りきりではなく、墓地対策に一定の耐性を持っている事は評価に値する。
(とは言え、《大祖始の遺産/Relic of Progenitus(ALA)》や《ボジューカの沼/Bojuka Bog(WWK)》が辛いのには変わりないのだが。)
今回は採用されなかったが、メイン、もしくはサイドボードに《命取りの出家蜘蛛/Deadly Recluse(M10)》を採用するのも面白い。

さて、今回の経緯を踏まえて次回は・・・と行きたいところなのだが、次回はRoE参入後となるため、環境の激動は必至であり、今回の経験をそのまま転用する事は出来ない。
現在はフル・スポイラー(と言う表現が不適当ならフル・リスト)が公開されていないのだが、既にコモンスタンダードにインパクトを与えるであろうカード群が散見される。
現在のコモンスタンダードは、コストの重いカードと比較して、コストの軽いカードが強すぎる傾向にあるが、これが是正される可能性は十分ある。
RoEには優秀なマナブーストに加えて、各種の落とし子トークンを生成するカードが存在する。
特に落とし子トークンは、マナブーストとトークンのチャンプブロックによるライフマネージメント機能を兼ねる。
それは重くて強いカードを素早く使用可能にし、さらにそのカードが相手を倒すまでの時間を稼いでくれる。
ゼンディカー環境で猛威を振るったナヤ上陸や、赤黒ビートなどにとっては厳しいゲーム展開になるかも知れない。
新しいセットの参入によって何が起こるか。今から楽しみである。

さて、来るものもあれば、去るものもある。
先週末はリアルでゼンディカーのドラフトをする、恐らくは最後のチャンスだった。
ゼンディカーは、僕がDNを始め、ピック譜を取り始めた最初のセットだ。
それだけに、ゼンディカーに対する思い入れは大きい物があり、僕の主戦場であるリミテッドからそれが離れていくのを見送るのは、感傷的に成らざるを得ない。

ゼンディカーは、その代表的なメカニズムである「上陸」や復活した「キッカー」に加えて、存在するプールに対する「デッキに入るレベル」のカードの比率が非常に高かった。
その事から、今までリミテッドで経験するストレスの主要因であった「デッキの枚数が足りない」事や「マナトラブル」に関してはかなり軽減されたのではないだろうか。
例えばアラーラブロックにおいては「決まり手はマナフラッド/マナスクリューでしたね」などと各所で言われるほど土地バランスがタイトな環境だったが、ゼンディカーブロックでは、そもそも単色でデッキを構築する事に対するメリットが提供されていた事に加えて、上記のメカニズムを考えれば、土地を多めに入れる事が奨励されるので、マナスクリューの頻度は確率的に下がるし、同時に「マナフラッドした!」と感じる頻度は下がるだろう。
ゼンディカー環境の特にドラフトに対して好意的な意見が多いのは、こう言ったカード/セットデザイン面での工夫にあるのだろう。
同時にゼンディカーブロックは、練習すればするほど環境に対する理解が深まる「やり込み環境」だと表現された。
それが何故かは僕には良く解らないが、恐らく例えばM10の様にレアとコモン/アンコモンのパワー差がありすぎると言う事がなく「レアゲー」では無かったからだろうか。
ともあれ人間誰しも自身の成長は嬉しい物であるし、それが結果となって表れるのは、そのまま「楽しい」につながる。
この事からもゼンディカーは、特にリミテッドにおいて「良いセット」だったと評して良いだろう。
思い出に残る試合も数多い。

《書庫の罠/Archive Trap(ZEN)》と《面晶体のカニ/Hedron Crab(ZEN)》のトラウマ。

《ベイロスの林壊し/Baloth Woodcrasher(ZEN)》と《飛翔する海崖/Soaring Seacliff(ZEN)》での1ShotKill。

《尖塔の連射/Spire Barrage(ZEN)》×3での焼殺。

《征服者の誓約/Conqueror’s Pledge(ZEN)》と《エルドラージの碑/Eldrazi Monument(ZEN)》の突然死。

《電撃力/Electropotence(ZEN)》と《ゼクター祭殿の探検/Zektar Shrine Expedition(ZEN)》×2のオーバーキル。

単純に3t目《マラキールの門番/Gatekeeper of Malakir(ZEN)》のウザさ。

同じく3t目《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk(ZEN)》のウザさ。

個人的にはゼンディカーのドラフトを経験した事で、得た物は多い。
もちろんそれは、僕の疑問に対して、受け答えをして頂いた周囲の人のお陰である。
ゼンディカーはこれから去っていくが、この環境で得た経験や洞察は僕の中に残ったままだ。

ゼンディカーのテーマは、冒険と財宝。

この環境を経験した人それぞれに、冒険があり、もしその手の中や胸の内に残った物があれば、それが財宝だろう。
様々な経験を残してくれたゼンディカー環境に感謝を。そして、さよなら。ゼンディカー。

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bun

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