4月10日(土)はMO内でコモンスタンダードのトーナメントが開催される。
情報の詳細はこちら。arthfingさんのHPに。
http://bastermtg.blog117.fc2.com/

下記はMO内で行なわれた第24回TheDarkクラントーナメントの結果。
http://73420.diarynote.jp/201003232255361420/

参加人数8人の内、全員がビートダウンを使い、かつ7人が赤を使っていたと言う状況だ。
上位3人は黒赤、ないしは赤黒と言う色の組合せだが、タイプはそれぞれ。
優勝したkaedama3koさんの「ブライトニング」は《尖塔の連射/Spire Barrage(ZEN)》《消しえる火/Quenchable Fire(CON)》《溶岩の斧/Lava Axe(M10)》まで搭載されたバーンデッキだ。
特に《消しえる火/Quenchable Fire(CON)》はこのデッキ分布なら安定して4マナ6点火力として機能しただろう事を考えると脅威の一言。
4枚搭載した事に加えて、バーンと言う形態を選択した事は白眉と言える。
加えて《破壊者のゼンディコン/Crusher Zendikon(WWK)》《腐敗したゼンディコン/Corrupted Zendikon(WWK)》は擬似速攻と打点の高さを併せ持っており、kaedama3koさんの言にもあるように、ほぼ火力として機能する。
その上で、その無視できない打点の高さから相手の火力の避雷針にもなり、結果としてダメージレースに寄与しただろう。
マナ基盤を見ると《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse(M10)》とあわせて黒マナ供給源は8枚。
それ以外は全部《山/Mountain(ZEN)》な訳で《尖塔の連射/Spire Barrage(ZEN)》も十分運用可能。
この構成は《堕落の触手/Tendrils of Corruption(M10)》を使う黒メイン派生など、色々流用できそうだ。

火力の隆盛

Magic2010で《稲妻/Lightning Bolt(M10)》
ゼンディカーで《噴出の稲妻/Burst Lightning(ZEN)》
WWKで《焼尽の猛火/Searing Blaze(WWK)》

汎用火力だけでこれだけのラインナップである。
近年のエキスパンションから赤が受けた恩寵は計り知れない。

さらには《グレイブディガー/Gravedigger(M10)》による再利用や蘇生を許さない《マグマのしぶき/Magma Spray(ALA)》
青以外には破格のダメージ効率を誇る《消しえる火/Quenchable Fire(CON)》
山単ならばX火力以上のスペックの《尖塔の連射/Spire Barrage(ZEN)》
とこれだけでもデッキになってしまいそうな勢いの赤の火力群だが、さらには《荒廃稲妻/Blightning(ALA)》が名を連ねる。

この優秀な火力群に対して、主要な生物はどうかと言うと、低マナ域は各色選択に迷うくらいの優秀さだ。
ただ、除去耐性と言う視点で見ると、低コストでタフネス4を超えるもの、もしくは除去耐性のあるものは
《方解石のカミツキガメ/Calcite Snapper(WWK)》
《器用な決闘者/Deft Duelist(ALA)》
《朽ちゆくヒル/Putrid Leech(ARB)》
《灰色のレオトー/Grizzled Leotau(ARB)》
《護衛のゼンディコン/Guardian Zendikon(WWK)》
《クラーケンの幼子/Kraken Hatchling(ZEN)》
《マキンディの盾の仲間/Makindi Shieldmate(ZEN)》
後は各種《異国者/Outlander(CON)》サイクルか。
前半はともかく、後半は積極的に運用したいと思わせるスペックはないかと思う。
今まで3点火力は《稲妻/Lightning Bolt(M10)》か《圧倒する雷/Resounding Thunder(ALA)》程度だったが、《焼尽の猛火/Searing Blaze(WWK)》が加入した為、火力に対する堅さの定義が変わってしまった。(ブロッカー性能の定義は上陸が変えてしまった。)
特に《焼尽の猛火/Searing Blaze(WWK)》に至っては、生物の除去に加えて、本体にもダメージが入ってくる訳で、ダメージレース=テンポの概念で捉えた時のテンポ損失が尋常ではない。
同じ事は《忌まわしい最期/Hideous End(ZEN)》にも言え、相手が黒くない場合には無類の強さを誇る。
2位のarthfingさんのデッキにはメインから4枚採用されている。
《焼尽の猛火/Searing Blaze(WWK)》との組み合わせは、除去耐性のない生物デッキは、ただ戦慄するしかない。
となると生物デッキはある程度の除去耐性が必要だが、被覆やプロテクションで対応するのならば
《方解石のカミツキガメ/Calcite Snapper(WWK)》
《器用な決闘者/Deft Duelist(ALA)》
《ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander(CON)》
が使用可能な青白系統か、
《朽ちゆくヒル/Putrid Leech(ARB)》
《グレイブディガー/Gravedigger(M10)》
《魂の階段の探検/Soul Stair Expedition(ZEN)》
が使用可能な緑黒系統だろうか。

白青系統は青を使っているので、《消しえる火/Quenchable Fire(CON)》のインパクトを弱める事ができ、《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle(ALA)》を使えば《荒廃稲妻/Blightning(ALA)》に対抗できる・・・かな?
白はライフゲインが得意な色でもある。
例えば《疲弊の休息/Rest for the Weary(WWK)》をサイドボードに積んだり、メインから《カビーラの交差路/Kabira Crossroads(ZEN)》や、構成によっては《命拾い/Narrow Escape(ZEN)》を搭載する事もできるだろう。

緑黒系統は《放牧の林鹿/Grazing Gladehart(ZEN)》を墓地利用でバックアップでき、墓地利用は《荒廃稲妻/Blightning(ALA)》対策を兼ねる。
ジャンドなら自身が《荒廃稲妻/Blightning(ALA)》を使う事が出来るだろう。
火力に対して枚数で得をする手札破壊は有効だ。
後半のトップ勝負に移行すれば効果はないが、少なくともダメージを与える事は出来る。
火力が散見される環境において、《朽ちゆくヒル/Putrid Leech(ARB)》が信用できないと考えるなら、緑赤よりにして、自身が《焼尽の猛火/Searing Blaze(WWK)》を使うのも面白い。

《強迫/Duress(M10)》の復権?

前述は、強さが加速する一方の火力に生物で対抗しようとした場合の一案。
コモンスタンダードは全体除去不在の環境なので、基本的には生物と除去が主役だ。
昨今のデッキには、除去単はもちろんの事、生物デッキにも、優秀な火力と、除去に対抗する為の《巨森の蔦/Vines of Vastwood(ZEN)》や《途方もない力/Colossal Might(ARB)》が搭載されている。
となれば、環境に存在するスペルの強さに比例して、強く使う事が出来る《強迫/Duress(M10)》も再評価されるべきではないか?
《強迫/Duress(M10)》はM10で再録が決まった時に話題になったが、現在はメインから搭載されている例は稀である・・・と思う。
しかし、例えば現在のプールでは《稲妻/Lightning Bolt(M10)》にテンポ負けしないスペルを挙げていくとすれば
《払拭/Dispel(WWK)》
生物に対する《巨大化/Giant Growth(M10)》
同じく《巨森の蔦/Vines of Vastwood(ZEN)》
それから《盾の仲間の祝福/Shieldmate’s Blessing(ZEN)》
おっと《呪文貫き/Spell Pierce(ZEN)》
くらいしかない。
その中にあって《強迫/Duress(M10)》は評価に値する。
前回の大会結果を受けて、各種《ゼンディコン/Zendikon(WWK)》が増えるなら《強迫/Duress(M10)》の威力は増すだろう。
確かにトップの捲り合いになった時には不利になるが《否認/Negate(M10)》の様に構えなくて済み、相手の手札を知る事で、その後のプランが立てやすくなるのは大きい。

4/10の大会に僕が参加できるなら(土曜日出勤がむっくり起き上がらない限りは)ジャンドカラーの生物デッキを持ち込むと思う。
デッキについては大枠もまだ決まっていない状態だが・・・。
ともあれ、何が出てくるか、今から楽しみである。

コメント

ラッチ
2010年4月7日12:01

>低コストでタフネス4を超えるもの
《溶鉄の荒廃者/Molten Ravager(ZEN)》なんてのもありますよー。
コモンスタンやったことないんでわかりませんが、スタンでも序盤の壁兼終盤のフィニッシャーとして十分役立ってくれたので、一押ししてみます。

bun
2010年4月7日19:03

こんばんは。
《溶鉄の荒廃者/Molten Ravager(ZEN)》いましたね!
かつてラッチさんが《マグマのフェニックス/Magma Phoenix(M10)》と同時期に使ってらっしゃった記憶があります。
性質上コントロール系のデッキで使う感じでしょうか。
コモンスタンダードでは《墓所の切り裂き魔/Crypt Ripper(ZEN)》もフィニッシャーとして採用される事があるので、性質的に似たものがある《溶鉄の荒廃者/Molten Ravager(ZEN)》も活躍するかも知れませんね。
bun

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